【神社巡り】出石神社(兵庫県豊岡市)

目次

曖昧な記憶で参拝を振り返る

令和6年8月11日の参拝

8/11~12で兵庫県と京都府の北部を旅行しました。

兵庫県新温泉町の「宇津野神社」を参拝した後、さらに東へ進み、辿り着いたのは兵庫県豊岡市出石町。

出石町は、日本全国の6分の1を治めた「六分一殿」と呼ばれた守護大名「山名氏」が治めた地のひとつで、出石城の城下町として栄えました。

現在でも武家屋敷などが残り、国の重要伝統的建造物群保存地区とされています。

そんな出石町ですが、私が向かったのは出石の中心街から少し北へ外れた「出石神社(いずしじんじゃ)」。

「出石神社」は但馬国の一宮で、旧国幣中社でもあります。

神社近くの大きな通り(たぶん県道706号線)脇に駐車場の看板が見えました。その先は少々道が細くなっているので、そこで車を停め神社まで徒歩で移動。

出石神社
駐車場。ですがここは(ちょっとだけ)遠い

東方面へ少し歩くと鳥居が見えるのですが、その右手にも駐車場がある事が分かりました。こっちの方が少し近です。

出石神社
一の鳥居と社号標

気を取り直して一の鳥居、二の鳥居の順に進みます。二の鳥居は工事中でした。

出石神社
二の鳥居。あいにく工事中でしたが、綺麗になるのかな

「出石神社」は、新羅国の王子「天日槍命(あめのひぼこのみこと)」と彼が新羅から持ち帰った八種の神宝「伊豆志八前大神(いずしやまえのおおかみ)」をお祀りしています。

「出石」の地名は「伊豆志」に由来するとも伝えられているそうです。

出石神社
神門
出石神社
拝殿

「なんで新羅の王子が但馬に」と思いましたが、「古事記」や「日本書紀」などに記述があるとのことで、「古事記」を読み直しました(詳しくは後述)。

出石神社
拝殿を別角度から

創建年は不明ですが歴史のある神社で、御本殿も歴史を感じさせる彫刻の細かさは御立派でした。

出石神社
ご本殿。立派な彫刻でした
出石神社
手押しの消防ポンプ。昔、火事に備えて置かれていたとか

また、境内には「踏み入れると祟りがある」とされる禁足地があります。畏れ多いので遠目から眺めました。

出石神社
こちらは境内社(たしか天神社)
出石神社
こちらたしか比売社と夢見稲荷神社

参拝の後、御朱印を頂いて神社を後にします。

その後、出石の中心街をすり抜けながら東へ進むのですが、出石は「蕎麦」が有名で、中心街のそこかしこに「出石そば」のお店が並び、観光客も多くいました。

出石神社の御由緒

御由緒について

創建年は不明ですが、四道将軍の一人「谿羽道主命(たにはのみちぬしのみこと)」と「多遅麻比那良岐(たじまひならき)」が祖神である「天日槍命(あめのひぼこのみこと)」を祀ったのが起源とされ、約1,300年前には祭祀が行われたと言われています。

中世では但馬国の一宮として「いっきゅうさん」として親しまれてきたそうです。

明治4年(1871年)に国幣中社に列格されました。
現在の社殿は大正3年(1914年)に再建されたものとのことです。

但馬を代表する主要神社「但馬五社」の一社に挙げられています。

御祭神について

御祭神は新羅国の王子「天日槍命」と、「天日槍命」が新羅から持ち帰った八種の神宝「伊豆志八前大神(いずしやまえのおおかみ)」です。

神宝は歴史書によって異なりますが、古事記では「珠二貫(たまふたづら)」「振浪比礼(なみふるひれ)」「切浪比礼(なみきるひれ)」「振風比礼(かぜふるひれ)」「切風比礼(かぜきるひれ)」「奥津鏡(おきつかがみ)」「辺津鏡(へつかがみ)」と伝えられています。
(「七種しかないじゃん」と思いましたが、どうやら「珠二貫」で二種のようです)

「天日槍命」については、古事記では次のように書かれています。

昔、新羅の阿具沼という沼で女性が寝ていたら太陽の光に照らされ、その女性は妊娠をして赤玉を産みます。

赤玉を貰い受けた男性がそれを「天日槍命」に譲ります。しばらくしすると赤玉は美しい女性の姿(「阿加流比売神(あかるひめのかみ)」)に変わり「天日槍命」は正妻とします。

妻は夫に尽くしますが「天日槍命」は高慢な態度を取るようになったので、妻は「親のいる国に帰る。」と言って船に乗って日本の難波へ帰ってしまいました(ということは、この妻は日本人という事なんですかね?)。

「天日槍命」は妻を追って日本に渡りますが、難波には辿りつけず但馬に留まります。そこで妻をめとり、その御子神が生まれて更にその御子神が御子神を~みたいな記述が続き、「神功皇后」の母である「葛城之高額比売命(かづらきのたかぬかひめのみこと)」を産む、という内容でした。

「天日槍命」は渡来系の神様のようで、但馬に渡来して岩山を開拓し但馬平野を出現させ、但馬の殖産興業に功績を遺した、と伝えられています。

出石神社の御朱印

出石神社の御朱印

出石神社の御朱印

出石神社の概要

神社名
出石神社
主な御祭神

天日槍命(あめのひぼこのみこと)新羅国の王子。妻を追って渡来し、その後但馬を開拓する 伊豆志八前大神(いずしやまえのおおかみ)天日槍命が新羅から持ち帰った八種の神宝

社格等
古代社格 
名神大社
中世社格 
但馬国一宮
近代社格 
国幣中社
現在の分類
別表神社
その他分類
但馬五社
主な摂末社
比売社
夢見稲荷神社
市杵島比売神社
天神社
鎮座地
兵庫県豊岡市出石町宮内99
GoogleMapで開く
御朱印を頂ける場所
同敷地内社務所
参拝日
令和6年8月11日
地図

駐車場について

参拝者用の無料駐車場があります。